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j-ume blog

建築 + アーバニズムの冒険 - the quest for urbanism + architecture

industrial belgium - または廃墟

grandhornu.jpg

今日も長いよ。


エノー州の中心都市Monsをこえて少し。地形に、不自然な円錐の頂部を切り取ったような台形の山がいくつか見える。炭鉱地帯だろうと想像する。

工業が衰退した地方都市にそこはあった。駅は広大な敷地であるが、半分以上は錆び付いたレールと貨車が泊めっぱなしであった。駅舎はかなり立派であるが、駅前はアスファルトの駐車場でしかない。駅内のカフェは地元の人達がビリヤードに興じている。寂れた地方都市である。

Monsからのバスでも目的地には行けるが、最寄り駅から徒歩30分とのこと。徒歩を選ぶ。まちは国道沿いだけが賑わう、やはり、寂れた地方都市である。

Grand-Hornu

工場がリノベーションされて美術館になっており、とても良い、との情報しかなかったが、友人の強い薦めで足を運んだ。


1810年から20年かけて建設された、炭鉱関連施設である。ベルギー南部、フランス語圏のワロン地方は丘陵地帯に石炭が眠り、炭坑と鉄鋼をベースに栄えた。もちろん、炭坑地ということは、いまは廃れているしかない。不自然な山も、巨大すぎる駅の敷地も納得がいった。

1954年に工場は停止。廃墟と化していたのを1989年に修復し、2002年に現代美術館ができた。しかし運がないらしい。美術館はちょうど入れ替え中で入ることが出来なかった。一つだけギャラリーでジュエリーの展示をしていたが。さらに、外は強風小雨。カメラのレンズはぬれっぱなしでした。

施設は美しい煉瓦造で、中心にトラックのようにオープンスペースがとられている。その一角は廃墟として残されていた。保存、増築も良い感じで仕上げられている。美術館部分は黒い箱で、コントラストが良い。が、見た感じでは、内部はいわゆるホワイト・キューブ。サイトを意識した空間はあるのだろうかと気になった。唯一は入れたギャラリーはくらいながらも古い建物の構造が感じられて、展示もきれいに構成されていた。

工場の回りは二階建ての住宅で囲まれている。住宅は今でも人々が暮らしていた。これも計画の一部であった。建築家はショーの製塩工場を知っていたのだろうかと、考えてみる。

工業国ベルギー。工業が芸術にもなり得た国である。アールヌーヴォー然り。残された遺構は当時の勢いと未来への手応えを感じさせる。廃墟もやはり芸術へと結びついた。悪天候、展示入れ替えにもかかわらず、お客さんも何人かいました。


夕張市が頭をよぎる。エムシャーパークも頭をよぎる。


ところで、南ベルギーには興味深い遺構がもう一つある。丘陵地にもかかわらず、石炭のためだろう、運河が敷かれた。7kmで水位差60mになる。角度が急すぎて、通常の水門は設置できないため、ボートリフトが設置された。船ごと、水ごと持ち上げるらしい。19世紀だかにできたもので、一機、15mほど持ち上げられるとか。4機とその景観が世界遺産になっている。つい最近まで使用しており、現在は専ら観光レジャー用だとか。というのも、つい最近、一気に60m持ち上げるリフトが完成したためとのこと。
何てこった。どんな構造?とか色々気になります。



HPで写真見れます。たまに写真に水滴がはいちゃってるかも。
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  1. 2007/01/21(日) 07:06:45|
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