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建築 + アーバニズムの冒険 - the quest for urbanism + architecture

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地域性 - 博物館、コンペ、工芸、まちづくり

チロル州立博物館Landesmuseumへ。雑多な展示でしたが楽しめました。

アルプスの、いやそれ以外にも野生動物とハンター達に関する展示があって、生々しい毛皮がさわれたり剥製があったり、銃が陳列してあったり、それをテーマにした絵画があったり、それらが荒々しい木の幹をたてた空間に置かれていました。

チロル地域の歴史が紹介してあって、石器時代から現代まで。面白い事に、石器は全世界共通だったんですね。日本で発掘されるものと差が見受けられません。土器も近い。青銅器、鉄器あたりからちょっと違いが認められてきて、ローマ時代にはいるともうヨーロッパ。気候風土はもちろん、それ以上に宗教とか戦争の概念とかの差違が出始めた頃なのだろうかと思われます。金属加工はアジアよりもヨーロッパで発達したのかも知れないと思ったのは、紀元前の安全ピン。デザインが現代のものと変わっていません。驚愕です。

ロンドンとかの博物館は全世界のコレクションゆえにローカルな地域性が浮かび上がってきませんが、ここではチロル州に特化していて、それがよかった。

近代絵画、現代美術まで揃う雑多。せっかくのヨーロッパ的な格調高い外観とは対称的な、何にでも対応できそうな内部のインテリアが残念。空間だけ見ていたらそれなりに面白いんだけど。

別館もあってそちらも雑多。別館は昔の武器庫で、古さ漂う木の梁が連続していてきれいな室内、のはずが、統一感のない大きな展示用什器がその空間を台無しにしているようで残念。

特別展で、チロル鉄道150年展をしていました。展示はどれも古いものばかり。アルプスの険しい地形に鉄道を敷設したのは相当の努力。当時のむしろ土木的技術がとても興味深かった。現在はイタリア方面に高速鉄道用の大トンネルを建設中なのだが、それとは対称的な地形に寄り添うような鉄道の石のアーチ橋、崖すれすれに作られた線路。どれも地形と共にとても美しい構造物。インスブルックからドイツ方面に伸びるローカル線は今もこの当時の崖の際に延びる路線。今度乗って出かけてみようかと思う。も、きれいなアーチ橋は電車からは眺められません。

この博物館ではないのですが、交通博物館みたいなところに行くと、ふるい路面電車が動態保存してあり、それに乗って、市内を巡れます。たまに見かける100年ほど前のものと思われる路面電車と最新型の対比は大変興味深い。保存するというのは、屋根の下に飾ることよりも、動かす事のほうがずっと意味がある。愛知のトヨタによる産業博物館でもそのように感じました。

極めてローカルな体験。


ローカルと言えば、地元の話。

瀬戸グランドキャニオンと称して、陶土採掘場でのコンペがなされました。僕の卒業設計を思い出さずにはいられません。

最終審査は名古屋で公開プレゼンテーションと藤本壮介氏による講演会がセット。全国から入賞者が名古屋に集まるわけです。第一次審査は瀬戸市役所でなされたとの事ですが、本気でまちづくりまで視野に入れているのなら、最終審査こそ瀬戸でして欲しいものです。名古屋の都心から40分ほどで到着です。40分の移動と言えば東京内の移動でもそれくらいかかったりしますから、それほど遠くはありません。全国の学生さん達、藤本氏に遠慮しているんでしょうか。その地を訪れる事の重要性は建築に関わっているんなら分かるだろうと思う。コンペをお祭りで終わらせるには勿体ないし、まちづくりへの可能性を叩き込むその地に行く事が重要。土地勘を体感する事は重要なはず。


瀬戸と言えば、今日知ったデザイン関連のニュース。

瀬戸製型株式会社という磁気製造の会社が、NAGAEの言うブランドで東京にお店を構えております。ハイ・クオリティ・デザインの磁気。そもそも瀬戸は工業的にお皿などを大量生産してきました。また外国向けに磁器人形を作っていました。日本での大量生産がそぐわず、円高がすすんで輸出が思うようにいかずに、瀬戸は傾いていきたわけですが、磁気を大量生産していたときの技術をうまくデザインに転嫁したのがNAGAEさん。泥臭い職人の街ではモダンデザインはそこまで意味はなく、東京出典というのもわかります。そして、瀬戸の誇りです。

せっかくなんで、東京でもうちょっと名を売ったら、瀬戸のまちなかの壊れかかったボロボロの民家でも買い取って頂いて、きれいにリノベーションして、そこに泥臭い街にはあり得ないくら清潔感のある店舗を開いて、さっさと東京のお店を畳んでもらって、全国のデザインマニアの集結する場所にして、瀬戸を元気づけて欲しいものです。

まちづくりはノスタルジーとファンタジーから始まります。
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  1. 2008/09/29(月) 00:44:57|
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