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j-ume blog

建築 + アーバニズムの冒険 - the quest for urbanism + architecture

Zumthor, Kusthaus Bregenz - Lindau, Germany

久々の震えと興奮。

表層は磨りガラスが覆っていて、写真で見るよりもはるかに淡く階段の陰影が映るのみ。小さな入り口をくぐると一挙に吸い込まれました。

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外観はむしろ単調。期待が高すぎるだけに単調さはなおさら強調されるのかも知れません。いくつもの建築を見に行って、雑誌で見たままだ、とその程度な感想の建築が多いのも否めません。が、外観の小さな入り口は躙り口にも似て、その分、内部の広がりに圧倒されます。

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僕が建物に入ったときはその広い空間に人は見えず、ただただ空間があったのです。何があるわけでもない内部空間の力強さに鳥肌。

写真では人が居ないとスケール感がつかめないと、自分の撮った写真を見返して。簡素ゆえに手がかりも少ないのだと思います。ただ、僕の網膜に焼き付いた最初の内観は、むしろ人が居なかったことがプラスに働いた気がします。

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sanaaのシンプルな構成にはない力強さ。

一階を除くと、三層分が展示空間。これがおなじスケールで積まれているだけで、磨りガラス越しの光がきれい。それは階段にも強調されています。磨りガラス越しの外光と照明器具の微妙な色合いと強さがまた力強い。

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最上階は空との関係を持たせてあるのかと期待したんですが、特に他の階と同じだった事が、難癖をつけるとしたらそこ。ただ、それはほんの些細な事。恐らく空調だとかの機械を納めてあるのかな?


雨の日にわざわざ行ったのは、リチャード・セラの展覧会をしており、それが明日で最終日だったため。彼は彫刻家で、site specificなインスタレーションをするのだが、この展覧会はドローイングとのことで、微妙かも、と思いつつだったのですが、いやいや、さすがです。

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ドローイングによって展示室全体が一つの空間となっていました。ズントーの空間にインストールされた黒く塗りつぶしただけの何枚もの絵が、見事に空間と溶け合っていました。50枚近くのドローイングですが、一階を含めた、展示空間の数の4点だけと言った方がいいのだと思います。

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ショップで、絵はがきを見ていても、過去の展示も空間を最大限に生かした現代芸術が数多く開催されているようで、気になるものばかり。

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外に別棟として、カフェ、ライブラリ、ショップ、があります。美術館自体は純粋に美術館だけの機能にしたかったのかも知れません。そして、このカフェがまたかっこいい。別に飲まなくても良いのにコーヒーを注文しました。

とにかく興奮しっぱなしでした。

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と言うわけで、雨にもかかわらず、朝早い電車にも関わらず、二時間半かけてブレゲンツへ。

街にはいると、古い小さな家を改造したようなカフェを見つけて思わずコーヒー。

その後美術館へ。チケットを買おうと、6ユーロのところ、5ユーロ札を出し、2ユーロコインを出そうとすると、サイズ、二種類の金属、重みともにそっくりなんだけど、どう見ても図柄がタージマハルのよう。書いてある文字もインドっぽい。裏側にもユーロコインのような大きな2の数字が入っていない。訝しげにコインを見ていると、
受付のお姉さん、"It's 2 Euro."と。まあ見た目は完全に2ユーロだからね。
僕、いわれたから咄嗟に渡しつつ、"Are you sure? from where?"と聞いてみた。したら、
お姉さん、"from the god!"と。
僕、渡すんじゃなかったと思いつつ、"I shouldn't give it to you.."
お姉さん、"too late!" ツボにはまったように高らかに笑いながら。

先ほどのコーヒーのおつりに混じっていたと思われる、たぶんインドのお金。こんなにそっくりで良いんでしょうか?

美術館を出て、すぐ近くのボーデン湖の岸へ。水上バスとヨットの港になっています。ドイツとスイスも接する国境の湖。水上バスはドイツの都市と結んでいます。地図を見ると、ブレゲンツから僅か近くにとても気になる街を発見。

Lindau。小島に密集した市街地があります。さすがに運河はないのですが、まるでベネチア。こんな特異な場所に街が発達したのは都市の自己防衛が必要だった中世のころしかありえない。鉄道駅も島の中にありこれもベネチアに似ている。ちょうど水上バスの出港の時間だったので、思わずチケットを購入。

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期待通り。きれいな古い街並み。陸からはそれほど遠くなく、広場があったり、車も街に入れますが、だらだらと都市が広がる事のできない地形から、込み入った街は昔のまま残されていました。駅も100年ほど前から変わっていなさそうな古い駅。リノベーションされた様子もなく、当時の使われかたのまま、当時のチケットカウンターのまま使われている感じ。駅のバーも風情たっぷり。

リターンチケットを買ったのに、帰りの船は夕方遅めまでなく、仕方なく電車でブレゲンツに戻ると、雨足が強くなり、ブレゲンツのまちはそこまで見られず。

かなり充実した一日でした。

しかし、ズントー建築巡礼には行かなくっちゃ。
少なくとも、ズントーのVals温泉には必ず行かなくっちゃ。
インスブルックからなら比較的近いんだし。
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  1. 2008/09/13(土) 23:39:06|
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