j-ume blog

建築 + アーバニズムの冒険 - the quest for urbanism + architecture

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三年 - 惜別

そういえば二週間ほど前に、現在の会社に入って三年たった。そのほとんどがコロンボの蟻地獄の中。本当にこの道に来てよかったのかと思うことは多々あれど、少なくとも今の仕事、特にここ一年ほどは楽しく有意義な仕事をしてきたと思う。

幸運なのかそうではないのか、この仕事、ありえない荒波が四方から攻めてくる感じのもはや荒行の中、本当にいろんなひとと働く機会となった。昨年秋頃に合流した二人の外人、HとI、9ヶ月ほどのミッションを終え(いや、終えていないのかもしれない)、コロンボを去った。何回も書くが、外国にいると別れと出会いのサイクルが尋常ではない。今回の別ればかりは、涙の別れというものではないが、本当に、惜しいというか、僕と彼らが別れるにはまだ適切なタイミングではないというか、なんというか。

別れ際、英語の通じないドライバーの手違いで酷く機嫌を損ねたHとの別れは酷くぎこちなかったのが、なんともスリランカらしい結末。なんだかもやもやが残り、こんな別れは嫌だったので、ドライバーにものすごく怒りたかったけれど、屈託のない最高の笑顔だったドライバーに何も言う気はしなかった。日本では、空気が読めるとか読めないとか言うらしいが、その基準で言えばスリランカ人で空気が読める人はほぼいない。

Iはイギリス占領中のジンバブエに生まれ、南アフリカで育ち、エディンバラに住むスコッティッシュだ。聞き取りにくい英語は南アフリカ訛りらしい。冷静に感情の起伏はほとんどなく、ついでに話の起伏もないので要点をつかみにくいのだが、アーバンデザインの技術は高い。プランナーというよりも建築家に近いのかもしれない。多くの情報を持っているけれどそこまで系統立てて組み立てられないところになぜか共感が持てる。彼のプレゼンを見ていると、僕にとって忘れていたつもりではなかったけれど疎かになっていたらしいデザインの重要性が際立って心地よい。

Hはオーストリア生まれ、イングランド育ちの、二つの国籍を持ちながらクアラルンプールに住んでいるエロオヤジだ。感情の起伏があり、機嫌の悪いときなお聞く耳持ただったり、自分の間違いを素直に認めないので二週間に一回くらいの割り合いでけんか腰に話さなくてはいけない。ただし、プレゼンテーションは今まで見た中でいちばんうまい。筋道だったストーリー、起伏のあるしゃべり方、極めて意図が伝わりやすい。すべての何よりジョークのセンスが素晴らしすぎる。険悪になった会議の場でさらりと、飲みながら突然。彼はある日こんなことを言った。Before enter an office, brush up your sense of humor.

正反対な二人だったが一緒にいると、絶妙なコンビネーションを発揮していた。漫才師の駆け引きのように絶妙だ。正反対だからこそ、仕事をするのが本当に楽しかった。酷すぎる仕事を取り巻く環境のなかでも笑いが絶えず、状況対処の仕方やらを見るのは本当に勉強になった。日本人の上司との関係ではありえない、皮肉交じりの冗談でののしりあったりとか、対等の立場でいられるのが心地よかった。そんな中で、ときおりさらりと、これは覚えておけよ、と都市計画者足るものの心構えを示してくれた。やっぱり外国人と一緒に働くほうが動きやすい。

もう一回くらいこのプロジェクトで会うことはあるんだろうけど、とても寂しい。今度は他の国でもう一回一緒に働きたい。


ありがとう。

いろいろ必死でかなりたのしんだ後のこれからは冷静に自分を見つめなおす時期なのかもしれない。
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  1. 2012/06/30(土) 03:28:34|
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