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建築 + アーバニズムの冒険 - the quest for urbanism + architecture

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外人買収都市計画 – ゴール

半年ほど前、三年ぶりくらいに訪ねたスリランカ南部の都市、ゴールが見違えるほど綺麗になったということを書いた。

ニュースのソースは不明だが、こんな話を聞いた。

「世界遺産の1つ、ゴール砦の旧市街には、全部で223軒の家が建っているそうですが、その約半数に当たる102軒が外国人によってすでに買い取られているそうです。住んでいたスリランカの人たちは、得たお金で別の場所に土地を買って移り住んだようで、住民の数も、2009年の1589人から961人に減りました。」

なるほど、納得しすぎるくらい納得できる話だ。

ゴールはヨーロッパが作った城壁に囲まれた都市だ。16世紀にポルトガル人がこの土地に来た。ここはそのときからのセイロン島の主要港であった。18世紀にオランダが大きく発展させた。そんなゴールは、ヨーロッパ人がアジアに建設した城塞都市の典型であり、世界遺産にも登録されている。

三年前に訪ねたとき、城壁は綺麗に残っていた。大津波を経験したにもかかわらずである。おころが、街並、スリランカ人達が生活しているはずの街並はそんな城壁以上に廃墟感が漂っていた。半島状に出っ張った城壁の中の暮らしは住みやすいとはいえなかったのか、ヨーロッパ的な街の作りが風土にあわなかったのか。

内線が終わった後で観光客が増え、外資系投資が増える中で、この廃墟が持っていたポテンシャルは輝いて見えたのか、実に半分近くの家屋がスリランカ人の手を離れて外国人が所有することになったようだ。三年間とはそういう時間だ。

明らかにゴールの街並は変わった。綺麗なカフェが増えて、廃墟は見違えるほど綺麗に整備さて、ぼろぼろのアスファルトの道でさえ綺麗な舗装がなされている。

そもそもヨーロッパ人の作ったヨーロッパスタイルの街だ。風土に合わないとかはエアコン技術でどうにでもなるとして、その生活スタイルはヨーロッパ人が一番良く知っているのだ。スリランカ人が住みにくそうに暮らすよりも、スリランカ人が廃屋のようにほったらかしておくよりも、よっぽどの価値を生んでいる。

ヨーロッパ支配時代の都市の華やかな感じがかもし出されているのは、ヨーロッパ人が廃墟のような家々を綺麗に補修して多くの観光客を受け入れるようにしているのだと思う。陳腐な修理などほとんど目に付かない。

ただし、ヨーロッパ人が傲慢にアジアを占拠してきた歴史を忘れてはいけないし、やはり綺麗に整備されて魅力的になったこの都市もやはりヨーロッパ人の傲慢の下にあり、スリランカ人はまだまだその狭間にいるんだと思う。蚊帳の外の日本人含む外国人観光客がちょっとは知っておくべき南国の歴史。
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  1. 2012/12/15(土) 02:28:12|
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