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建築 + アーバニズムの冒険 - the quest for urbanism + architecture

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fascinated, shocked - Bakthapur

プレ建物の被害調査のため、カトマンドゥから10キロ程東、かつて王都でもあった、街へと向かった。街にある三つの主要な広場のうちの一つ、Tachupal Square周辺は、この町でも最も古い建物が集まるエリアで、広場に集まる寺院や観光客を魅了する素晴らしい建築群の一歩裏へと入ると、壊滅している。

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がれき処理のダンプの邪魔をしないようにも、割と新市街地の大きな通り沿いで車を降りて歩く。見えてくるのは悲惨な破壊の状況であった。粉じん舞う中を、ヘルメットとマスクをして、入っていく。しばらく歩くと、広場に出る。広場に立つ建物は、観光地として修復がかねてより進んでいたためか、そもそもの建築がしっかりしているためか、被害は少ない。がれき処理につかれた街の人が憩える場所として、重要な役割をしているように見える。

この広場の風景に一気に魅惑されてしまう。建物の絶妙な配置、お寺の神聖な空間、木彫りが美しい建物の窓。本来ならば、水汲み場やDharamshalaと呼ばれる公共の休憩所もあいまって、素晴らしい風景が広がっているはずなのだ。宮脇檀はまるでイタリアだといった、カトマンズ盆地古都の広場。Dharamshalaは床と屋根だけなのでオープンな感じがあり、さらに、特に裏道などに行くと、家の前の段差にゴザを引いて人々が休憩している様はイタリアとも違うアジアの個性。コーヒーの看板を掲げる建物に入ると、なんと700年前の建物だそうで、これに加えて、広場に面する家屋は、中庭を持つ豊かな空間をもっている。現代もカフェテラスは広場に出ることなくこの中庭で展開される。ヨーロッパとは全く違う、内と外の空間の使われ方が存在している。

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建物の被害調査に出る。裏通りを入ると、建物の被害が目立ち始める。住民は家屋の中を案内してくれる。電気がないこともあり、密集して建っていることもあり、暗くかび臭い、縦長の家屋を見させてもらう。思わず、人々の生活様式も垣間見る。更に進むと、ほぼ全壊しているエリアがある。建物は、煉瓦、あるいは日干し煉瓦を、粘土(泥)で積んでいく。壊れるべくして壊れるような代物だ。カトマンズは地震空白域としてしばらく知られており、偶然にも生き残ってきただけだった。

しかし、広場の主要な建築群の倒壊していないところを見ると、決してこの地の人々が地震を知らなかったとは思えない。あの美しい飾り窓が、がっちりと煉瓦を支える様に機能したんじゃないだろうか?それとも単に高さだけの問題なのか。うらの住宅はこんなに窓ががっちりとはしていない。

人々は逞しく、コミュニティで協力し合って、手作業で全壊した建物をゆっくりと片付けている。我々にも気を遣うあたり、恐縮してしまう。ゲストハウスとカフェを営む古い建物、主人はがれき処理に出かけ、客がいない中、夫人は、メニューにない辛ラーメンを作ってくれた。

帰り際、あたらめて大通りに出ると、新市街の建物はRCフレームであり、被害はない。一方で、歴史的市街地の魅力もない。歴史的市街地も徐々に建物を強固にしつつ、さらに、伝統的に維持してきた公共空間も活用しながら、すでにある強いコミュニティ意識のなかで、復興していくことが可能に思えた。

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カトマンドゥの建築文化は、こちらWEBを参照ください。
http://www.wastours.jp/web_tabihiro/hyakka_ryoran/2014/1212.html

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東日本大震災では日本は貧しい国々からも援助を受けたことを忘れてはいけません。是非、寄付など、よろしくお願いいたします。日本ではめっきり報道もされていないと思いますが・・・。また、もうしばらく復興が進めば、是非ネパールを訪れてください。観光で持っているような国、人が来ないことも大打撃となってきます。そして何より、ほこりまみれで汚いけれど、美しい街は必見です。観光客慣れしているのか、人々の気質なのか、空港を除けば、スリランカでは日常的に体験せざるを得ない嫌な思い、まだ一度もありません。

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美しい木彫と窓枠。

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公共空間として機能していたはずの、Dharamshala。これは、床と屋根だけの簡素なもの。独立して建つものや、二階に僧侶の仮眠所を持つものなど、いろいろタイポロジーがあるようだ。

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住宅前、段差のある部分にござを引いて市民がくつろぐ場所になっている。今はがれき撤去作業につかれた人が休息を取っている。

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市役所。震災時は建築中。現在も外側ファサードが完成しており、内装はまだまだ。RCで頑丈に作られており、被害はない。それでも歴史的要素を取り込んだ、美しい窓を持つ素晴らしい庁舎だ。ガラス張りばかりの近代建築ばかりが建っていく日本も少しは見習ってほしいとも思ってしまう。

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  1. 2015/06/13(土) 03:42:51|
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